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2024年11月26日
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好転反応?

2007年05月01日
どうも泰心堂です。
1、2日は通常通り3~6日は休院にさせていただいて、7日よりまた通常通りの診療に戻させていただきます。
世間はGWでお休みの方が多い中休院ながらもどこかで仕事をしているというスケジュールになってしまいました。なかなかスケジューリングって難しいですね。
昨日、一昨日と祝祭日で定休だったんですが、結局2日で3人ほど治療していました。


さて、今日のお話は『好転反応』と俗に言われるものです。
この説明がなかなか難しい。

治療はできれば右肩上がりに回復で、不快な症状が起こらないことが望ましい。
しかし、実際には身体の状態の回復は順調に行っていても、感覚的にはコリや痛み、不快感が強くなったような感じがする時期があります。
とくに長い期間にわたって様々な症状を抱えこんできた方はこの傾向が顕著に起こります。

どんな反応が出るか?
1.局所の重いようなだるさ(修復のためのエネルギー消費と修復反応)
2.違う部位の痛み、コリ、不快感(以前感じていた症状などが出てくる)
3.排泄反応(下痢傾向、多汗、頻尿など水分関係が顕著)
4.炎症反応(熱感、炎症部位の痛み、吐き気、だるさ、修復反応と関連)
などが出ることがあります。
治療期間中に現われるこのような身体の反応を『好転反応』、あるいは『瞑眩』と呼ぶことがあります。

身体の回復や修復には大きなエネルギーを使います。
だので回復反応やらがやたらと強く出ている時期はそこにエネルギーをとられるのでいつものように動こうと思ったらすぐにガス欠になります。この状態が起こっている場合はいつもどおりでも、なんだかだるいと感じるはずです。これは単純にガス欠ですね。
で、組織の修復は化学反応の連続ですから『熱』が必要です。だから修復している局所は発熱しますし、発熱の影響でやはりだるさが出ます。(風邪を引いたようになる人もいます)
また回復反応が高いと言うことは代謝能力が高くなっていることとほぼイコールですので各種『代謝能力』=排泄と再生能力が高まります。身体に熱を抱えこみ易い状況も生じていますから、特に水分の代謝について大きな変化を伴うこともあります。(咽が渇きやすくなる、頻尿、下痢傾向など)

『痛み』についてはどうかというと・・・
痛みとは本来、痛みがある部位を動かしすぎないように保護する役割も持っています。しかし、それはあくまでも『相対的』な警告であり、より強い痛みがあればそちらを意識させるようにと調整されています。
平たく言えば、強い痛み、不快感、コリを私たちは意識しているのであって、感覚の鋭い方で2~3箇所程度。4番目以降なんてどうでも良いんです。ところが治療を通じて組織修復が進むと1~3番目の痛みというのが減ってきます。すると相対的に強くなってきた4番目以降の痛みや不快感を思い出すということがよくあります。
傾向としては頚を痛めて背中を痛めて、現在腰が痛いなんて場合は現在の症状を作った順番の逆順で、腰→背中→頚のような形で症状が出てくることが多いですね。中には一緒に治ってしまって過去の症状が出なかったり、一足飛びで古傷の痛みが出たりなんて人もいます。出方は人それぞれ、出ない方もらっしゃいます。

しかしながら、患者さんにとっては『なんか痛みが増えたような感覚』として感じられてしまうのでなかなか説明が大変です。

この現象自体は身体の自然な生理現象ですの大きな問題はありません。悪化しているとかそういった心配も要りません。ただ、身体がどういう変化を起こしているのかをしっかりと感じていただければ十分です。

鍼灸師の中にはこの一時的な悪化状態を以って「『好転反応』(瞑眩)がでたからここで治療をやめるともったいない。治療間隔を詰めてでも通うべきだ」と言い張る人もいます。

ある部分はそうなんですが、果たして本当にそうなのか?という疑う視点をもつことも大事です。治療者側の誤診の可能性もあるんだと意識することが大事です。

実際に診てみて、身体の状態は順調に経過していて、感覚上で痛みが強くなったように感じている場合、私はこれを『身体と感覚が一致してきた』のでコレは良い傾向だと診ます。この段階で心配になる方もいらっしゃいますが、体験上良い方向性に進んでいるので、そのまま継続的な治療をお勧めしたいのが本音です。

一方、身体の状態が落ち込んでいて、感覚が強く出ている状態はこれは好転反応と診るよりも治療、養生(食生活、生活習慣)、外傷などの影響でバランスが崩れていると診るべきです。
養生や、外傷に問題がなければやはり治療方法があっていないことを考えなければなりません。
そういう場合は治療法自体を変えるというのもありですね。積聚治療的な治療法をしていた場合は経絡治療に切り替えたりと治療法の概念自体を変えて違う角度から分析しなおしケアをしなおすと上手くいく場合もあります。お灸をメインにしいた方は鍼をメインにするとかも一つの手でしょう。
体調の悪化は患者さんだけの問題じゃありません。それこそ天気、天候の乱調による影響もありますし、身体の回復と養生の段階とがあっていないために逆に傷めてしまう場合もある。腰痛の治療に専念する時期に脇下トレーニングをしてしまうなど。もしそうならばその指導をしないことについて問題があるでしょう。

そして何よりも大事なのは患者さんの心持の問題です。
結局、治療は治療者だけが頑張ってもだめです。患者さんと一緒になって目標に近づくようにと力を尽くすことが大事です。具体的には『治すんだ』と意思を持って通っていただくことですね。
どんなに治療者が「これは良い反応だから・・・」と言っても、そのことに患者さんが不信を持っているのではその後の経過がよろしくないことも多い。
「効くのかよ?」と疑問を持って治療に入るよりも、「治って○○するんだ♪」という前向きな気持ちで治療に入る方がこちらもやりやすいし、気分と意識が良い方向に向いているので経過が順調に行きやすい。

だので納得いかない場合は一度離れてみるというのも選択肢の一つとしてありだと思う。たとえば隔日で治療していたら三日ほど空けてみる。一週間一度の治療であれば一週間あけてみる。その上で身体が刺激を必要としていると感じれば続ける。要らないと思うのなら要らないと自分で判断することが大事ですね。
目安としては1週間ほど離れてみて、最初に訴えていた症状が以前の状態と比べて軽減していればまず経過は順調です。軽減しているからこそ他の部位の具合が気にかかるようになってきたと考えると良いでしょう。

また効果がないと思う目安は『体調変化がない』ことでしょう。治療日当日の治療前/治療後の変化がまったくなく、翌日翌々日にかけても身体の状態が悪化した感じも改善した感じもない場合などですかね?
ただ、個人差がかなり大きいので回数にして3~5回は体験してそのなかで変化があるかないかをきちっと考えたが良いでしょう。

営業を考えると「好転反応が出たんだから~」と言って強引に治療を勧めるほうが良いのだろうけど・・・この辺は正直に。

予約状況はというと来週は午後に余裕がありそうですね。
治療の依頼は事前予約でお願いいたします。

ご質問や治療のご相談、ご依頼は下記までお気軽にどうぞ

泰心堂はりきゅう院
〒275-0011 千葉県習志野市大久保2-5-7 大久保ハイツ103
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