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2024年11月22日
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痛み? 響き?失敗談???
2006年10月04日
ども泰心堂です。
普段から、痛みの少ない治療を心がけています。
私自身が「痛いのが嫌い」ですから、痛くない鍼を打とう、痛みの少ない鍼を打とうと真剣に毎日鍛錬をしています。もちろん痛みという感覚は人に打っているだけでは分かりません。そう、私が皆様に提供する技術はすべて私自身が体験したものです。
そして現在、お客様の多くが痛みが少ない鍼ということで評価してくださっています。
ところが・・・実はつい先日、お客様の一人を施術したところやたらと「痛い」と仰るので非常に施術に困りました。私が捉えている感覚情報やお客様の身体の反応から判断すると「痛み」ではないはずなんです。ええ、痛覚を刺激されたときに起こる瞬間的な強い筋収縮などの防御反応はほとんどなく、丁寧に鍼を置いているだけでやたらと痛いと仰る。
一瞬、自分の感覚を疑いましたね。
だって、現実に「痛い」と訴えるお客様がいるのですから。
で、悪戦苦闘しつつ身体を整え、ある程度症状をとって終了しました。しかし、どうしても妙なんです。一致しない。これほど感覚と相手の訴えが一致しないのははじめてと言ってもいいです。
・・・ということで終了後、お客様にこんな質問をしました。
(治療中は聞けるような方ではありませんので・・・)
「痛みをずいぶんと感じられていたようですが、どんな痛みでしょうか?刃物の先で突かれるようなチクチクした痛み、ザクッと来る痛みでしたか?」
私の感覚ではこういう痛みはほとんどないはず・・・なんですが、どうも確認したくなりました。
「いいえ」
あれ?
「肌に鍼尖の当たる感覚を感じましたか?」
「あのチョコチョコ鍼を動かすやつのときに2~3回くらいですかね?後は感じませんでした。」
ああ、肌に鍼尖を置いていくようにして刺激する刺さない鍼の技法、接触鍼のことですね。これで2~3回ほどだと痛みが出るような強さではない。
「では感じられていた痛みはどのような痛みでしたか?」
できるだけバイアスをかけないように、お話いただくのをまったところ。
「なんか奥で押されるような、ぞわぞわと痺れみたいのが奔るような、重い感じがしたり、たまにピーンと何かが動いたような感じがしたり・・・なんか言葉が見つからないから痛いっていうのかなと思いましたけど」
・
・
・
あれっ?これって・・・そうです。私たちや鍼好きの方が「鍼のひびき」(響き)と呼んでいるやつです。
このときの私の内心(・・・やっぱりそうだったのか)。
と、同時にこの方、医業関係の方で鍼などもご自身で勉強なさったり、何度も治療を受けたりなさっている方でしたので「ひびき」の感覚をご理解いただいていると思い込んでいたことを反省しました。
これは私の失敗ですね。
「痛み」なのか「響き」なのか・・・これは治療上ことなるそれぞれの判断の基準になります。だからお客様の反応がどちらなのかを判断する事はかなり大事なことです。
今回はその感覚の判断とお客様の感受性と経験というのを見誤ったために起こった感覚と表現の齟齬が一歩踏み込めなかったところですね。
臨床は日々学習です。知識の学習も技術の鍛錬もきちっとやって備えて、お一人お一人を手当てさせていただく中で、また学んでいくその繰り返しです。
驕ることなく、怯むことなく、誠実に応対していきたいと思います。
日々精進、日々鍛錬。
普段から、痛みの少ない治療を心がけています。
私自身が「痛いのが嫌い」ですから、痛くない鍼を打とう、痛みの少ない鍼を打とうと真剣に毎日鍛錬をしています。もちろん痛みという感覚は人に打っているだけでは分かりません。そう、私が皆様に提供する技術はすべて私自身が体験したものです。
そして現在、お客様の多くが痛みが少ない鍼ということで評価してくださっています。
ところが・・・実はつい先日、お客様の一人を施術したところやたらと「痛い」と仰るので非常に施術に困りました。私が捉えている感覚情報やお客様の身体の反応から判断すると「痛み」ではないはずなんです。ええ、痛覚を刺激されたときに起こる瞬間的な強い筋収縮などの防御反応はほとんどなく、丁寧に鍼を置いているだけでやたらと痛いと仰る。
一瞬、自分の感覚を疑いましたね。
だって、現実に「痛い」と訴えるお客様がいるのですから。
で、悪戦苦闘しつつ身体を整え、ある程度症状をとって終了しました。しかし、どうしても妙なんです。一致しない。これほど感覚と相手の訴えが一致しないのははじめてと言ってもいいです。
・・・ということで終了後、お客様にこんな質問をしました。
(治療中は聞けるような方ではありませんので・・・)
「痛みをずいぶんと感じられていたようですが、どんな痛みでしょうか?刃物の先で突かれるようなチクチクした痛み、ザクッと来る痛みでしたか?」
私の感覚ではこういう痛みはほとんどないはず・・・なんですが、どうも確認したくなりました。
「いいえ」
あれ?
「肌に鍼尖の当たる感覚を感じましたか?」
「あのチョコチョコ鍼を動かすやつのときに2~3回くらいですかね?後は感じませんでした。」
ああ、肌に鍼尖を置いていくようにして刺激する刺さない鍼の技法、接触鍼のことですね。これで2~3回ほどだと痛みが出るような強さではない。
「では感じられていた痛みはどのような痛みでしたか?」
できるだけバイアスをかけないように、お話いただくのをまったところ。
「なんか奥で押されるような、ぞわぞわと痺れみたいのが奔るような、重い感じがしたり、たまにピーンと何かが動いたような感じがしたり・・・なんか言葉が見つからないから痛いっていうのかなと思いましたけど」
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あれっ?これって・・・そうです。私たちや鍼好きの方が「鍼のひびき」(響き)と呼んでいるやつです。
このときの私の内心(・・・やっぱりそうだったのか)。
と、同時にこの方、医業関係の方で鍼などもご自身で勉強なさったり、何度も治療を受けたりなさっている方でしたので「ひびき」の感覚をご理解いただいていると思い込んでいたことを反省しました。
これは私の失敗ですね。
「痛み」なのか「響き」なのか・・・これは治療上ことなるそれぞれの判断の基準になります。だからお客様の反応がどちらなのかを判断する事はかなり大事なことです。
今回はその感覚の判断とお客様の感受性と経験というのを見誤ったために起こった感覚と表現の齟齬が一歩踏み込めなかったところですね。
臨床は日々学習です。知識の学習も技術の鍛錬もきちっとやって備えて、お一人お一人を手当てさせていただく中で、また学んでいくその繰り返しです。
驕ることなく、怯むことなく、誠実に応対していきたいと思います。
日々精進、日々鍛錬。
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