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2024年11月21日
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少しだけKHTの話。
2008年10月29日
どうも、管理人の泰心堂です。
東洋医学と一口に言っても実はかなり範囲が広かったりします。
鍼灸に限定しても流派、やり方がいくつもあります。
私が学んだ流派、やり方だけでも片手じゃ収まりませんしね。
つくづくいろんなやり方があるものだと思います。
さて、私が学んだやり方を一言で表せというと、『経絡治療』ということになるのでしょう。母校で学んだ二方式、『積聚治療』(小林詔司師創始)と『気血治療』(波岡久夫氏創始)はいずれも経絡治療から分岐した一つの可能性です。
※師と氏は意図的に使い分けています。
どちらもですね、お腹を診て、背中で治療すると言う考え方は同じですが、『積聚治療』は全身である『経絡積聚治療』から『積聚治療』へと改称する過程にその理論背景の再構築を行いました。即ち、『経絡の変動が身体に影響を与えている』という『経絡治療』の概念から、一つ考え方の次元をあげて『精気』というものがありその『精気の虚』が身体に影響を与えるとし、具体的なその表れが『冷え』(=機能低下)であると変えました。一方、『気血治療』についてはその原型(波岡氏がたにおか書店よりだした『腹脈一致の鍼灸治療』)と現在受け継がれているもの(母校『関東鍼灸専門学校』-『火曜治療室』、現在は土曜治療室では受け継がれていない模様)とではその証の決め方が変わっていたりします。正直な話、誰が言い出したことなのかがさっぱりわからず、どこで変化したのかも不明、資料すら残っていない状態でしたね。
ただ、この二方式、どちらもメインは『背中』での処置です。
そう、これセルフケアに使うのは不可能なんです。だって、手が届かないもん。
で、どうしたか?
私、ひねくれものですからこの二つの元である『経絡治療』というのも学びました。これは『脈診』をして『手足の要穴に鍼を刺す』という方法を取ります。とある恩師の何気ない一言によって当時既に極めて珍しい『両手使い』となっていたので鍼を刺すことは可能でしたが、これもまた欠点がありました。
それはですね、『脈診』そのもの。
一つは経験が足りない。脈診は脈の形状と身体の状態とを知識+経験で構築されたDB(DataBase)を参照して治療方針を導き出すものです。なので当時使えるほどのデータがありませんでした。
もう一つの欠点は、自分の脉を診るということの難しさ。他人の脉を診るのは指端の皮膚の触覚でOKです。が、自分の脉というのは自分の指端で診ているのか、それとも圧迫されている皮膚で診ているのかわからないんです。また片手ずつの脈診になってしまう。
で、どうやったら自分の健康管理に鍼灸を使えるだろうか?と思い、探し回った先にあったのが『KHT』こと『高麗手指鍼』と『刺絡』(特に井穴刺絡)だったんです。
私自身は鍼灸師ですし、鍼の扱いに慣れています。なので『井穴刺絡』にも抵抗ありません。ですので初期は井穴刺絡による体調管理を行っていました。身体の状態、主に私の場合は『腰痛』と『喘息』の状態ですが、この管理に痛みや発作が出そうだというタイミングで先んじて刺絡を行っていました。
これはなかなか効果があります。『21世紀の医学』(浅見鉄男医学博士著)で、『最初5日連続、それから隔日、3週目に週二回、4週目に週1回、5週明光10日に1回ほどやればたいていの症状が変わる』とか書いていますが、それだけやったらかなり体調変わりますよね。
しかし、これ私自身の管理には良いんです。だって、慣れてますし・・・。
でも一般の方の体調管理には向かない。
というか一般の方に鍼を使わせるわけにはいきません。
極普通の一般人が自宅で自分に鍼を刺す。・・・なんか猟奇的なイメージわきません?
また、刺絡の場合は医療廃棄物が多くでるので一般家庭では処理に困ります。
そこで使い始めたのがKHTの手法ですね。KHTは手のひらを人体と診立てて刺激をしていきます。『相応』というのですが、右手に右半身、左手に左半身が対応するとし、手のひら側が身体の前、手の甲側が身体の後ろ。頭のてっぺんが中指の先端で手首の直前が尾骨の辺り。そうやって人の身体のように診立てて今現在痛みや不快感のある部位と同じ位置関係になる部位を刺激して身体の機能を整えていく韓国発祥の鍼灸法です。
このKHT、もっとも即効的なのは『刺絡』、次いで『鍼』、『灸』、『押圧刺激』と続きます。
韓国では鍼とか電気刺激を家庭でやらせたりするようですが・・・国内では事故の危険性などを考えるとやめておいたほうが良いと思います。
ちなみに私、これ在学中から数年にわたり実際に使っています。
特に疲労がたまり、喘息発作の前兆である喘鳴がしだしたり、動きすぎて腰痛が再発しそうな兆しを見せたりすると連日にわたり鍼で調整していました。面白いことにこれでも喉の不快感や腰の痛みが治まるんです。
この第一段階の『相応』療法がある程度の効果を見せるので、専門書を取り寄せてさらに自分で試してみました。その結果はというと・・・ほとんど喘息の兆しがでなくなりました。腰痛が出なくなりました。怪我してもえらい治りが早いです。
・・・とま、こんな状態になりました。
だったら、これを刺激方法を変えて家庭でやってもらったら、治療院での専門的で本格的な治療と家庭でのKHT的なケアを組み合わせたらもっと良い効果がでるのではないか?
・・・とま、考えて昨年『セルフケア』用の資料を配ってみたんですね。
反響は・・・実はかなり良かったりします。
でも、情報は更新してこそ意味があるということで第二版をそろそろ作ろうかと思います。
え?治療院でKHTはやらないのですって?
ええと・・・やっても良いのですが、えらい地味ですよ。
今日はこの辺で。
東洋医学と一口に言っても実はかなり範囲が広かったりします。
鍼灸に限定しても流派、やり方がいくつもあります。
私が学んだ流派、やり方だけでも片手じゃ収まりませんしね。
つくづくいろんなやり方があるものだと思います。
さて、私が学んだやり方を一言で表せというと、『経絡治療』ということになるのでしょう。母校で学んだ二方式、『積聚治療』(小林詔司師創始)と『気血治療』(波岡久夫氏創始)はいずれも経絡治療から分岐した一つの可能性です。
※師と氏は意図的に使い分けています。
どちらもですね、お腹を診て、背中で治療すると言う考え方は同じですが、『積聚治療』は全身である『経絡積聚治療』から『積聚治療』へと改称する過程にその理論背景の再構築を行いました。即ち、『経絡の変動が身体に影響を与えている』という『経絡治療』の概念から、一つ考え方の次元をあげて『精気』というものがありその『精気の虚』が身体に影響を与えるとし、具体的なその表れが『冷え』(=機能低下)であると変えました。一方、『気血治療』についてはその原型(波岡氏がたにおか書店よりだした『腹脈一致の鍼灸治療』)と現在受け継がれているもの(母校『関東鍼灸専門学校』-『火曜治療室』、現在は土曜治療室では受け継がれていない模様)とではその証の決め方が変わっていたりします。正直な話、誰が言い出したことなのかがさっぱりわからず、どこで変化したのかも不明、資料すら残っていない状態でしたね。
ただ、この二方式、どちらもメインは『背中』での処置です。
そう、これセルフケアに使うのは不可能なんです。だって、手が届かないもん。
で、どうしたか?
私、ひねくれものですからこの二つの元である『経絡治療』というのも学びました。これは『脈診』をして『手足の要穴に鍼を刺す』という方法を取ります。とある恩師の何気ない一言によって当時既に極めて珍しい『両手使い』となっていたので鍼を刺すことは可能でしたが、これもまた欠点がありました。
それはですね、『脈診』そのもの。
一つは経験が足りない。脈診は脈の形状と身体の状態とを知識+経験で構築されたDB(DataBase)を参照して治療方針を導き出すものです。なので当時使えるほどのデータがありませんでした。
もう一つの欠点は、自分の脉を診るということの難しさ。他人の脉を診るのは指端の皮膚の触覚でOKです。が、自分の脉というのは自分の指端で診ているのか、それとも圧迫されている皮膚で診ているのかわからないんです。また片手ずつの脈診になってしまう。
で、どうやったら自分の健康管理に鍼灸を使えるだろうか?と思い、探し回った先にあったのが『KHT』こと『高麗手指鍼』と『刺絡』(特に井穴刺絡)だったんです。
私自身は鍼灸師ですし、鍼の扱いに慣れています。なので『井穴刺絡』にも抵抗ありません。ですので初期は井穴刺絡による体調管理を行っていました。身体の状態、主に私の場合は『腰痛』と『喘息』の状態ですが、この管理に痛みや発作が出そうだというタイミングで先んじて刺絡を行っていました。
これはなかなか効果があります。『21世紀の医学』(浅見鉄男医学博士著)で、『最初5日連続、それから隔日、3週目に週二回、4週目に週1回、5週明光10日に1回ほどやればたいていの症状が変わる』とか書いていますが、それだけやったらかなり体調変わりますよね。
しかし、これ私自身の管理には良いんです。だって、慣れてますし・・・。
でも一般の方の体調管理には向かない。
というか一般の方に鍼を使わせるわけにはいきません。
極普通の一般人が自宅で自分に鍼を刺す。・・・なんか猟奇的なイメージわきません?
また、刺絡の場合は医療廃棄物が多くでるので一般家庭では処理に困ります。
そこで使い始めたのがKHTの手法ですね。KHTは手のひらを人体と診立てて刺激をしていきます。『相応』というのですが、右手に右半身、左手に左半身が対応するとし、手のひら側が身体の前、手の甲側が身体の後ろ。頭のてっぺんが中指の先端で手首の直前が尾骨の辺り。そうやって人の身体のように診立てて今現在痛みや不快感のある部位と同じ位置関係になる部位を刺激して身体の機能を整えていく韓国発祥の鍼灸法です。
このKHT、もっとも即効的なのは『刺絡』、次いで『鍼』、『灸』、『押圧刺激』と続きます。
韓国では鍼とか電気刺激を家庭でやらせたりするようですが・・・国内では事故の危険性などを考えるとやめておいたほうが良いと思います。
ちなみに私、これ在学中から数年にわたり実際に使っています。
特に疲労がたまり、喘息発作の前兆である喘鳴がしだしたり、動きすぎて腰痛が再発しそうな兆しを見せたりすると連日にわたり鍼で調整していました。面白いことにこれでも喉の不快感や腰の痛みが治まるんです。
この第一段階の『相応』療法がある程度の効果を見せるので、専門書を取り寄せてさらに自分で試してみました。その結果はというと・・・ほとんど喘息の兆しがでなくなりました。腰痛が出なくなりました。怪我してもえらい治りが早いです。
・・・とま、こんな状態になりました。
だったら、これを刺激方法を変えて家庭でやってもらったら、治療院での専門的で本格的な治療と家庭でのKHT的なケアを組み合わせたらもっと良い効果がでるのではないか?
・・・とま、考えて昨年『セルフケア』用の資料を配ってみたんですね。
反響は・・・実はかなり良かったりします。
でも、情報は更新してこそ意味があるということで第二版をそろそろ作ろうかと思います。
え?治療院でKHTはやらないのですって?
ええと・・・やっても良いのですが、えらい地味ですよ。
今日はこの辺で。
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