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2024年11月22日
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治療と養生

2006年07月16日
ど~も~泰心堂です。

ええと治療と養生・・・どっぷりつかると非常に深い話なのでさらりと流しましょう。

私の分類で単純な外科系の患者さん・・・比較的軽い肩こり、腰痛の方で臓腑に影響が少ないか、まだ出ていない方。
これらの方は次のパターンが大事。

鍼灸治療+動作の改善(体重移動+筋トレ)

内科系の患者さん・・・全身疲労、疲労が抜けない、ほか具体的にお腹の調子が・・・とか臓腑に影響が出ている方。
これらの方は次のパターン

鍼灸治療+生活習慣の見直し+食養生

なんでこんな話をするのかというとざっくばらんに話してしまうと通常のやさしめの鍼灸刺激の持続時間は2~4日でしょう。それ以降は治療によって増幅されていた自然治癒力はそのときの水準に戻ってしまいます。つまり、この2~4日の過ごし方がよろしくないと、治療に来る前の自然治癒力の状態に戻ってしまいます。来る前ってどうだったかというと・・・

自然治癒力<疲労、ダメージの蓄積 → 病的状態

だったわけです。見た目の問題ではなく、身体が強い=自然治癒力の高い人は鍼灸治療を受けることで、

自然治癒力>>日々の疲労・ダメージの蓄積 → 疲労・ダメージからの回復

となります。が、身体が弱い人は次の構図に陥り増す。

自然治癒力>日々の疲労・ダメージの蓄積 →やや回復

・・・ところがこれは養生(=身体に負担の少ない生活)していた場合。

たいていは鍼灸治療をしたあと動けるということでまた負担をかけてしまうわけです。

自然治癒力による回復量-日々の疲労・ダメージの蓄積-動けてしまった分の疲労=X

このXが大きければ回復していきます。小さければ・・・わかりますよね?

さて、どちらの人がこの傾向が高いか・・・実は外科系の方です。外科系の方は内臓が強い方が多いので、内臓的には無茶が効きます。そして結構、身体に負担のかかる動きをしていても平気という人が多いですね。だからこそ、過信してしまう。ちょっと良くなったかな?と思うと同じような生活パターンを繰り返すことになる。
それでは騙しだましになりますし、「治んないじゃねぇか」ということにもなりかねません。
一応ちゃんと説明はしているのですが・・・ま、こういう方には徐々に身体が慣れてきたら身体に強いだるさが残るように調整して当日、翌日くらいまで半ば強制的に休ませるように調整したりもします。

一方できちっと理解してくださるのが、内科系の方です。内臓の方へ影響が出てしまっているのでとにかく不安でしょうがない。良いと言われることがあると何でも手を出したくなってしまう傾向があります。「健康食品のあれはどうですか、これは効きますか」としきりに質問されます。私はどちらかと言うとざっくばらんに言ってしまう人間なので、正直に「個人的な見解ですけど」と前置きをして、「あまり意味がないから、それよりも毎日の食事見直して」と言ってしまいます。

とくに若い女性に多いのですがね。コンビニや総菜屋がお友達という方。ま、全部自分でやるのは大変ですから悪いとは言いません。でもちょいと待ってください。好きなものばかり選んでませんか?
食生活に偏りがあってそれをサプリメントで補うなんてもってのほかです。できるだけ、食材で取れるようにがんばっていただきたい。これもまた養生の一つ。

自分がどういう生活をしていて、身体にどういう負担をかけているのか?そしてどうなったか?

それを知ることが先ず第一歩。

それから養生があり、治療がある。治りたいという願望は理解できるし、そうなってほしいと強く願っています。けれど、「同じ生活がしたい」と言われると「微妙」とNOVAウサギ風に心の中で言っているのが聞こえます。

その生活をしていて今の身体があるんじゃないの
それがまず第一の気づき。気づいてこそ役割分担です。

鍼灸で身体を整え自然治癒力を高める・・・私たち鍼灸師
身体に負担の少ない生活を模索する・・・皆様

できだけ助言はしますが、治るための主役は皆様です。頼るのではなく利用する。それくらいの意気込みで治療して、自らは生活を見直してみる。それが東洋医学的な治療と養生の関係になります。

東洋医学は自ら治る力を上手に引き出す医学です。
上手に利用して病気を寄せ付けない身体を作っていきましょう。
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