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2024年11月22日
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調子が良い悪い

2006年08月08日
ど~も~泰心堂です。
とあるところで鍼灸における「瞑眩」についてとなにやら難しい話が繰り広げられています。・・・というか患者さんに対して瞑眩とか専門用語で説明したりすること自体が問題だと私は思いますし、かといって「好転反応」というのはどっかの怪しげな自然食、健康食販売業者の言のように聞こえてなりません。
(「それは好転反応だから今度はこの商品を」みたいな業者が本当にいるそうです。お気をつけください。)

もっと根本的なところで「生活」を放っておいてそれは鍼灸単独の効果だという論調は・・・少々辟易しております。
鍼灸の中に生活があるのではなく、生活の中に鍼灸があるのです。すごし方が悪ければ病になりますし、過ごし方が生活習慣(特に食習慣)にあっていれば病にはならないのですから。

この点について以前も少し書きましたが次のように説明しています。
1.人の身体の調子はヤジロベーのようなもの。良い方、悪い方左右に振れながらバランスをとっている。
2.自然治癒力=回復力は調子が良すぎる、調子が悪いの両者に働きをかけて中庸=バランスをとるように働いている。
3.自然治癒力が弱まるとこのバランスがうまく取れなくなり、ヤジロベーの軸に傾きが出てきて、傾いた状態でバランスをとるようになる。この状態が長く続くと慢性症状ってことになりますね。

っとまあこんな感じ。

で、治療するとこの軸が動きやすくなり、治療後の過ごし方が良いと徐々に本来バランスをとっていた位置に近づいてきますし、過ごし方が悪いと変わらないか、逆にもっと悪い方向傾いてきます。だからできるだけ良い過ごし方をしましょうね。と個別にお話をしていきます。
(ヤジロベーの場合実際に動かせるのはバランスを取っている左右の腕になりますね。実際、うまくできてますよね~。)

このようにお話をしておくともともと幅をもって「調子が良い⇔悪い」と動いているとご理解いただけるようで、いわゆる「瞑眩」とか「好転反応」とか怪しげな言葉を使う必要がありません。
ましてや「邪気」とか「毒」がどうのこうのと誤解を招く表現をしなくてすみます。

次回にお見えになったときに考えられていた振幅以上の悪化状態があり、そこに思い当たる原因がないとすればそれはこちらの失敗ですし、体感的に悪化状態があっても身体の反応自体を診て状態がよければ回復方向に向かっていると判断できます。判断基準は声であったり、表情であったり、肌であったり、脈、筋肉・・・さまざまなスケールがあるので治療者の得意なもので診ればよいと思います。

また、治療後すぐ、ふらついたり、気分が優れなかったりとした場合は刺激しすぎか、患者さんの感受性が高いのかを見極めればよいだけの話です。自然と落ち着くのでしたら心配ないし、気上がりでしたら下げる処置を、下がりすぎているようでしたら少しあげる処置をすればよいだけです。
危険な状態かどうかをきちっと判断し、危険じゃなければ「大丈夫」と一言言ってあげるのが最優先だと思います。ここで難しい言葉をぽんと言われればその言葉だけ頭に残り不安になりますから。

下手に瞑眩だの好転反応だのと自分たちですらちゃんと定義していない表現を使うからわけの分からないことになるわけですよね。

私たちとお話しているお客様(患者様)は「一般の方」なんです。
だったらできるだけわかりやすい言葉、不安にさせない言葉を選ぶべきではないでしょうか?

ちなみに私が診ているお客様の中で治療を継続して、徐々に上り調子で来ていた方が先日、最初に来た時くらいの強い違和感が生じたと訴えられました。で、その日の施術をしたところ、お腹の反応も来た時に比べて格段に血色も良いですし、肌の肌理も良い。ここ数回強い圧痛の出ていたところも変化しており圧痛は軽減している。こちらで判断する限りは良い方向への変化でした。調子が良くなったおかげで忘れていた痛みが出てきたのでしょうかとお話をさせていただきました。施術後、次回の予約を入れ、調子が悪くなるようでしたらまた途中で連絡をくださいという話をしてその回は終わりにしましたが、今のところ連絡は来ていません。

腰痛でお見えになった方を診ると実は背中がパンパンで、腰痛の治療だけしておくと、そのうち肩が痛くなったという状況がよくあると接骨院の方から良く聞きますが、どうやら経過は肩こりの痛みを腰痛で忘れていたようで、腰痛が取れて肩の痛みを思い出したという状態のようですね。私の場合、背中を見た時点で肩の方にも問題があればケアしてしまうのでこのケースは少ないですが、治療中、隠れていた痛みが浮き出てくると言う現象はかなりあります。今回のお客様の例でも同じような説明ができるのではないかと思います。

これを瞑眩と呼ぶか否かはただの施術者の趣味の問題のような気がするのですがいかがなものでしょう?
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Comment
もしかして
こんにちは。今日はありがとうございました。
仕事中時間があったのでゆっくり読んでいたところ、
もしやこのたとえの患者は私・・・?と思ってしましましたが?(笑)

今はだいぶ落ち着いてきた感じで痛みは消えました。
やはり慢性化していたものに緩急が出てくると
痛みをより感じて不安になるのかもしれないですね。
「元に戻ったのかなぁ」とか「治らないのかなぁ」と
マイナスに考えるよりも、振幅が大きい時期なのね!
と思う方が心身共に良いですよね、きっと。

長くなりましたが、今日のお礼を兼ねて・・・
またよろしくお願いします。
Re:もしかして
一応どなたがモデルかは秘密です。
でも自己申告は制限しませんから。(爆)
実際は数名の患者様の例なので、単独で例示を上げることはありません。

「振れ幅が大きくなるよ~だから良い生活しようね。」
これ基本です。何名かはもう耳にタコでしょう。むしろ振れ幅が大きくなったときこそチャンス♪ああ、こういう生活したからこうなったのねなんて分かってしまう人も・・・。
それでまた見える人もいます。

ま、それはそれでいいやら悪いやら・・・。
お大事にどうぞ。
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