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2024年11月22日
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腰痛の治療

2006年04月14日
こんな質問を受けました。
腰痛って何で起こるんでしょうね?

この質問をされた方は、主婦の方で週1~2回、ジムで運動されていて、病院へ行って検査もしたが腰部ヘルニア、坐骨神経痛などの症状はないそうです。

日ごろの疲れがたまって・・・」
ってよく言う人がいましたけど、「日ごろの疲れ」って何でしょう?
語感がいいのでなんとなく納得してしまいそうですけどこれって説明してないですよね?

さて、どうしましょう。
この方の場合は腹診をした感じでは脾積という証(治療方針)でよさそうです。少し状態の停滞感があるので「於血」も備考で考えましょう。で、脈証が・・・ってこれははり師じゃないとわかりません。
こういう説明も却下です。

わかりやすく説明するには筋肉と日常動作の関係などから説明するのが良いでしょう。
じゃ、週1~2回ジムに言っているということで「過剰な運動が腰への負担となって・・・」ってちょっと待って。
運動の内容は伺いましたが、エアロビクスでで汗を流す程度ですし、この方の筋バランス・体力から見ても許容範囲です。

じゃ、筋力不足?・・・ないとは言いませんがそれが原因ではない。

・・・で切診(手で触れて使用経絡などを決める行為)をしてみると、筋肉が硬い。寝ている状態なのにふくらはぎなどがハリがあるではなく、硬いと感じる。
ああこれだ!
「ふだんから足元、冷えません?」
「はい、冷え性です」
他に顕著なのは、外反母趾と土踏まずのところの突っ張った感じ。
「よくかかとの高い靴はいていますよね?」
「ええ、かかとの少し高いのが多いかしら」
この方の腰痛の原因は実はこれです。
つまり・・・

1.足の裏の弾力低下による衝撃分散機能の低下
2.体重が母趾球にかかり、母趾球が足の外側に押し出され土踏まずのアーチが変形し、衝撃分散機能が一層低下
3.代償的(かわり)にふくらはぎで衝撃を吸収しようとするが、許容量を超えたためにふくらはぎの弾力性低下、衝撃吸収機能低下
4.徐々に波及し、腰が過緊張を起こし筋肉が収縮。動作時に収縮したまま引っ張られて痛みが生じる。


この3.の時にふくらはぎの周辺の血管も圧迫され流れが悪くなり指先まで十分に行き渡らないので「冷え性」も誘発しているわけですね。

で、どういったかというと
「触ってみると指先が冷えていて、足の裏とふくらはぎが硬い。おそらくこれが原因の一つですね。ここが硬いと地面からの衝撃を吸収しきれないので、腰まで影響が出ているようです。冷え性もふくらはぎの筋肉で圧迫されて血流が十分でないのが原因だと思われます。足の裏のアーチとふくらはぎの状態の回復が大事になります。しばらくハイヒールなどかかとの高い靴を控えていただけますか」

じゃ、解決策は?
下手にもんでほぐすと逆効果なので、血流回復を一番に考えて、今回は、セルフケア(自己養生法)として足の指先の運動と棒灸の使い方を指導し、次回のお約束をして終わりました。

ちょっとだけ補足。
普通の靴だとつま先をあげることを意識すると足の運びがスムーズになります。また、ふくらはぎの筋肉が収縮、伸展を繰り返すので十分に血液循環を図ることが出来ます。
ところがハイヒールの場合、通常足首の角度はほぼ固定です。運動性が悪いんです。(見た目重視ですから)
ハイヒールを履いて意識的につま先をあげながら歩かれる方いらっしゃいますか?いませんよね。だからハイヒール禁止の措置なんです。
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