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2024年04月19日
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てのひらで全身の治療?

2010年08月06日
どうも、からだのエンジニア 鍼灸師 藤井崇次です。
私の治療院の情報は

http://takefor.client.jp/

を見ていただくとして今日はてのひらで全身を治療するというお話をしましょう。

たぶん【てのひらで全身を治療する】と言ってもぴんと来ないと思います。
なのでまずは普通の治療の話をしましょう。長いけど一気に読むのがお勧めです。

私たち、はり師・きゆう(灸)師は【からだのサイン】に基づいてからだの状態を類推、分類し、類似したケースを見出し治療方針を決定し治療方針に従い刺激を加え、その反応を診るということをしてます。

そのサインは実にいろいろなところに表れます。
たとえば面色=顔色。青い顔している、暗い顔、赤ら顔、蒼白・・・様々な表現と状態とが在ります。これらからからだの状態をうかがい知る・・・なんて方法もあります。

また手首を掴んで、脈の拍動の具合を診て、からだの蔵府之気のバランスを診たりあるいは胃之気の充実具合を診たり、あるいは四季と脈の状態があっているかなどを診たり・・・

あるいは筋肉や皮膚からからだの緊張具合を診たり・・・

そうやって情報を集め、からだの状態を予想し、ある方法に従って治療して上手くいったという経験の積み重ねが今日の鍼灸医学を作ってます。
つまり、経験医学ってことですね。

その経験医学で参照している情報は部分的あるいは断片的のように見えますが、実は東洋医学ではからだの構成要素を気(あるいは気血津、精気神など)とし、それは全身をめぐり、位置によってその役割を変えるつつ循環していると診ています。(経絡とその気の流れが代表的)

つまり手首の脈から診る気の情報はそれ即ち全身の気の情報とリンクしていると考えると、手首の情報は手首近辺の情報だけではなく、体中をめぐってきて手首に現れている情報源ですから全ての体の情報を持っていると診るわけですね。

で、それらの情報を元に経絡・経穴というものを利用して身体に刺激を与えると身体の様子が変わるというのが基本になっています。

よく使うのが肘下・膝下にある要穴と呼ばれる経穴ですが、実はいろんなところで治療をすることが出来ます。
ある流派では背中を使い、ある流派では頭を使います。またある流派では足の裏、足の甲・・・ま、この辺は足つぼ療法なんかとも関わりが出てきますね。私の知己では顔を刺激して腰痛を治すなんて話をしている方もいます。

つまり、全身とリンクしていると思われる部分を利用することで全身の治療が出来るという特徴を持っています。
こういう治療の方式を見立て(部分を全身に見立てる)治療と言います。

KHT:高麗手指鍼術もまたこの見立て治療のひとつです。
私がこのてのひらで見立てる治療を考えたのは、自分の腰痛から。創始者は自分の頭痛からだそうです。何か似ていますね。

KHTでは手の甲を背中、手のひらを腹側として見立てます。手の甲側から見て中指が頭で中指から左が順に左手、左足、中指から右側が順に右手、右足となります。
そう考えて治療してみるとこれが実にうまくいくのです。

たとえば腹痛。痛くなるのは、胃・小腸・大腸あたり。身体に直接お灸をする場合はお腹の辺りで痛みがある点を探してその直上にお灸を据えます。もしくは体の状態を診たうえで手足の効果を期待できるつぼにお灸をすえることになります。
急な腹痛の場合は多壮灸といっていくつもお灸をすえることが多いですね。

じゃ、手のひらでは?

これが実に簡単です。
手のひらの中心にお灸を1~3個すえるだけ。中心が大体【お臍】の位置。中心と指の付け根の真ん中が【胃】、中心のすぐ隣にお灸を置くとこれが【大腸】の刺激点。すぐしたが【小腸】。
何処かわからないときはど真ん中一個。上下左右に一個ずつ置けばOK。
火をつけて深呼吸をしていると、すぐに落ち着いてきます。
※やけどしない程度にしてください。

また、手のひらですから自分で刺激が出来ますし、熱いと思ったら自分でお灸を取れば良い。
非常に簡便&即効

私、泰心堂の臨床上は腹痛なんかはこちらの方が早いですし、腰痛やそのほかの症状も自宅でてのひらにお灸をすえていただくと治療期間がすえない場合の平均よりも短縮できます。

ぜひとも、覚えていただきたいスキルですね。

・・・と今日はこの辺で。






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