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2017年12月13日
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波岡と気血治療

2009年11月27日
こんにちは、【話せて動けるはり師 崇次】こと
泰心堂はりきゅう院 藤井崇次です。

アクセス解析をしてみたら珍しいキーワードで飛んできた方がいらっしゃるようで、それについて少し書きたいと思います。
本業とは関係ない・・・わけではありませんが、暇つぶし的な意味合いもありますのでテーマは【閑話】とさせていただきます。

【鍼灸 波岡】

私がこれでイメージするのは、我が母校 関東鍼灸専門学校にかろうじて残っている【腹脈一致の鍼灸治療】(波岡久夫著 たにおか書店)に基づく、【気血治療】というやつですね。

ま、どちらが先かと言えば【治療】(術式)の方ですけどね。

私が見学、雑用をやらせていただいた母校の治療室に残っていた治療手続き=術式の一つがこれの変形でした。

ちょっと長くなりますので読みたい方だけ続きを読んでくださいね。
困ったことに、この【波岡式の気血治療】、原型は書面でしか残っていません。またなぜ、現在の形に変形したのかも資料が残っていないというのが私の周囲の状況です。

故波岡久夫氏は関東鍼灸専門学校の講師をされており、我が恩師 小林詔司とともに実技の講義を担当されていました。
当初は小林が【積聚治療~気を動かして冷えを取る~】(小林詔司著 医道の日本社)の冒頭で書いている通り、経絡治療という脈診を中心とした治療法を採用されていたそうですが、脈診というのは術者の触覚と主観に左右されます。

それは何故かと言えば、具体的に見えないからです。

そこで小林は腹に目を付けした。腹における【積聚】という反応を元に身体の気をうかがい治療することはできないかと。

その過程で成立していったのが【経絡積聚治療】、後の【積聚治療】であり、その小林とのセッションで成立したのが【気血治療】である。

波岡が前述の著で書いている通り、場合によってはこちらの方が積聚治療あるいは陰陽治療になった可能性もあった。

ま、それはおいておいて、【積聚治療】と【気血治療】との違いは?と聞かれたら
1.積聚治療は一貫して【気】という概念で偏り(滞り)を把握し、その滞りを動かし解消する=気が動かすことによって疾病の治癒を図るのに対して、気血治療は【経絡の変動】を前提としており経絡の調和を図る部分が残る。
2.積聚治療では脈診・腹診は気の滞りとその変化の具合を診る目安=指標としての位置づけであり、腹診を中心に治療を行う。対して気血治療では【脈証】・【腹証】という形に並び立ち脈の段階の治療、腹の段階の治療を行っている。
3.積聚治療では【腹の○積】=【背の○虚証】として治療する。気血治療では【脈証】、【腹の○積】=【背の○虚証】として治療する
4.積聚治療では巨刺を基本とした健側片側治療。気血医療は両側治療。
5.積聚治療では気の操作を念頭においているので鍼が基本となる。気血治療では背部兪穴に対しては灸が基本となる。兪穴に気(灸熱)を入れるイメージ。

その他細かい点が違いがあるが、非常に似ている術式である。

ただ、現在治療室に伝わっている気血治療は何故か腹証をとりながらも脈証のみで治療を行う。(脈証→経絡を利用した脈調整、背部兪穴治療)

この奇妙な変遷がどこから来たものなのかは不明である。

今日はここまで。
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