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2017年10月21日
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鍼灸(はり・きゅう)の刺激と治療

2006年11月24日
ども、泰心堂です。
本日は・・・刺激と治療の話をしようかと思います。

鍼灸の本質は調整的療法ですが、なんだかんだ言ったところで、鍼灸は刺激療法であるという側面を持っています。

強い刺激を入れることで、痛みを感じるレベルを引き上げることによって痛みを感じなくさせるというのが『鍼鎮痛』の仕組みの一つである事は紛れもない事実です。

ですが、こればかりに固執していては治療とは言えません。

たとえばぎっくり腰など痛みが強く、まずは痛みを抑えねばならない状態は痛みを抑えることを第一にし、症状の安定や身体を整えるのは次の段階になります。(一度にやれるときは一度にやります)

ですが、慢性痛(いつも痛みがある状態、頻繁に痛みがある状態)は『からだの状態』によって出てくるものですから、痛みを抑えることよりも身体の状態を動かして本来のバランスを取り戻す事の方が大事です。

こういった治療のとき、痛みというのは目安であり、痛みをとることだけを考えた治療をしたところで、効果がその場しのぎになってしまうことはよくあることです。

確かに、強く揉んだり、揺らしたりすればある程度痛みに対して順応(=慣れ)が起きますので消えた気になります。けれど、それでは根本的な原因=なぜそれが起こるのか?という問題が解決されていませんので、また近いうちに再発する事になります。

そういうものじゃないの?

違います。
もし、高い回復力を持っていれば、その血行不良から来る肩こり、その腰の痛み、外傷のダメージというのも自分のもっている治癒力で治るはずなのです。
・・・ですが、回復していない。なにか、どこかで不具合が起こっているのです。
そういった不具合の箇所を調整し、回復力を高める事が鍼灸を含めた東洋医学です。

で、この調整を行う際に、どれくらい刺激を与えて、どれくらい痛みを抑えるか?という話があります。
至極あっさり言ってしまうと、治療家の手で、目で診た経験から来るカンでその総刺激量というのが決まってしまうのですが、いくつかポイントがあります。

一つは体質の判断であり、一つは状態の判断であり、一つは反応の判断です。
過敏体質かそうでないか、肩こりだけなのか、他にもあるのか、その程度はどうなのか・・・といった事で治療法というのは変わりますし、同じく鍼を当ててもその刺激による感受性の違いにより効果、波及範囲も変わってきます。

こういった反応を逐一探りつつ刺激量を調整したり、1回の治療範囲を決めたりしているわけです。このあたりが鍼灸はメイド トゥ オーダーの治療であると言われる所以ですね。
※オーダーメードは和製英語、made to orderが正しい。

私のところではどうかというと痛みについては
0.鍼灸でとれる症状かどうか
1.今回とるべき痛みか、次回以降に繰り越す必要があるか
2.鍼の刺激で取るべきか
3.灸の刺激で取るべきか
4.調整だけをして自己回復力に任せるべきか
・・・
などなどいくつかの判断材料と段階に基づいて決めていきます。

なぜ、こんなことをしているかというと最初にあげた鍼灸=刺激療法であるということを否定できないからです。

『刺激=生体へのダメージ』です。

1.『刺激<刺激に対する治癒反応』であれば回復しますし、
2.『刺激=刺激に対する治癒反応』であれば動きません。
3.『刺激>刺激に対する治癒反応』であれば逆効果です。

幸い、鍼灸の刺激は日々のストレスに比べて軽微なために3.の反応はおきにくいようですが、それでも鍼あたり、灸あたりと言われるように施術後気持ちの悪くなるようなこともあります。(安静にしていれば問題ありませんし悪化しているわけでもありません。)

この観点からすると、最小限の刺激を与えることでその刺激に対する治癒反応を引き出し、その力を隅々まで滞らずに発揮させることで身体は徐々に回復していきます。
これがもっとも自然な回復=治癒ですので、その流れを助けるような治療を心がけたいと思っています。

泰心堂での治療はこのような観点から、必ず全身調整をした上で個々の症状に対する治療を必要に応じて加えるという方法を取らせていただいております。
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