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2017年10月20日
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『病家須知』から

2006年12月12日
「よしっ上手く書けた!」と思うとなかなか次が書けなかったりしませんか?
たまにそういうことあります。
その意味では先日書いた「冷え」をネタにしたある話は会心でしたね。
もちろん勝手な思い込みですけどね。

さて、表題の話。『病家須知』(ほしい方は『農文協』にお問い合わせください)・・・これは今年手に入れた本のタイトルです。江戸期にまとめられた本を様々な識者の協力のもと、復刻された本です。
古い本といえば古い本ではある。でも、言っている事は耳が痛いほど的を射ているように聞こえる。
巻之一より
『およそ病気というものは、みな自分の不摂生や不注意が招く災いである。季節の変わり目に出る病気から、傷寒、疫癘(流行り病)、オコリ、り病、痘瘡、麻疹の類に至るまで、いずれも避けようとすれば避けられる。・・・」
ああ、耳が痛い話である。

いくつか興味深い話がある。
訳文で「むやみに薬を用いないことについて」という小題の項目がある。ここに是非とも待ちの意思に読ませたい分がある。
「・・・すべて病で熱が出、腫瘍で膿を持つのも、みな身体がその病毒を追い払い、体外へ排除しようとする自然作用力のはたらきであり、医者はただその足りない力を助け、病毒に対抗する身体のはたらきが負けないように薬や鍼灸を用いるのである。身体のはたらきが病毒を排除するに十分ならば、必ずしも灸や薬の必要はなく、病気は自然に治る。ただし、気血の循環には順序や限度があるため、急病はすぐに治るけれども、慢性化した病は気長に治療しなければならない。・・・」
とある。

非常に深い話である。もちろんこれは江戸期の医学での話である。
この時代の医者は鍼、灸、湯液を適宜利用していた。
なかでも鍼術に関しては非常によく利用されたようだ。古典落語などにもよく出てくるくらいである。

特にこの時代の医者は薬の使用に関して非常に戒めていた。
ところが現在中心である西洋医学ではどうだろう?

古来より一番は養生と言っていたにも拘らず食生活を指導するものは少ない。先ずは薬を飲んでみて症状を落ち着かせましょうという。
解熱剤などはよくよく考えれば体の生理作用を阻害していると言えなくもない。だのに待ち医者の多くがちょっとした風邪で「熱が・・・」というと対して状態も診ずに解熱剤を出してしまう。

ちょっと訴える症状が多いと自律神経失調症か、男性ならうつ病と言い、女性なら更年期障害と言う。そして精神安定剤を飲ませて思考を鈍らせ、落ち着いたでしょとさも得意気に言う。で効かなくなったらより強い薬・・・である。
いったいいつになったら薬から離れられるのだろうか?

そう仰る患者さんも少なくない。

ある患者さんは鍼灸治療を始めて、メニエール病で処方された薬を自己判断でやめてしまわれた。私はもちろん主治医と相談して決めてくださいといったのですが・・・「やめちゃった」と悪びれずに言いのけた。そしてその日以来、治療効果が目に見えて出てしまった。
皮肉な話である。なかなか改善しなかった症状が薬をやめたとたん目に見えて改善してしまうのだから。
その方はその後2ヶ月通院して日常的に気にならない・・・というよりも殆ど耳鳴りやめまいが出なくなって卒業していった。

なんともまあ・・・コメントしようがない。
メニエール病のうち何割かは鍼灸で治る病気であるといえば差障りがないだろうか?

腰椎ヘルニアの話もそうである。確かに手術をすべき場合はあるのだろう。だが、鍼灸でも痛みをコントロールできるし、場合によってはヘルニアを起こしている組織の退縮だってありうるという報告だってある。だとしたらもっと鍼灸で治療した方が身体にとっては良いような気がする。
そのくせ未だに牽引と痛みが出ているから痛みを感じなくさせる麻酔を使った保存的療法という選択がファーストチョイスになる。痛みを抑えるのに特に麻酔など要らない。鍼灸による鎮痛を図った方が生体へのダメージが少ないのでより安全だという医師すらもいる。
近年では免疫療法として鍼術の一部をセンセーショナルに独自の治療であるかのように取り上げた例もあった。
いずれにせよ、手術や、薬はもうごめんだという人が増えているのは事実のようだ。

そういった人に鍼灸ではこのような考え方でこのように治療していきますよなどと情報を提供できたら良いなと思う。
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